先日スギ花粉症の事を書いたばかりですが、世の中にはもっとつらいアレルギーで悩まされている患者さんがいます。ハウスダスト（HD)アレルギーの人たちです。アレルギーの原因となる実体は、家のほこりの中に棲んでいて、ほこりや人のフケを食べて生きているチリダニ科のヒョウヒダニという目に見えないほど小さなダニです。このダニは人を刺したりといった悪いことはしないのですが、重要なアレルギーの原因の一つで、気管支喘息やアトピー、通年性アレルギー性鼻炎・結膜炎を生じます。花粉は肺まで到達しにくいのであまり喘息（＝肺のアレルギー）を起こし難いのですが、HDは肺に到達しやすく、喘息を起こしやすいのです。
かく言う私も実はひどいHDアレルギーを持っています。子供の頃は喘息で悩まされましたし、大人になってからも、HD濃度の非常に高い家に住んだ時に、ひどい発作を起こして呼吸ができなくなり、死にかけた事があります。今は薬を常用していますので喘息は全く起きませんが、一年中、時々ひどい鼻水・くしゃみ・目の痒みに襲われます。HDは季節に関係なく一年中ありますから、花粉症の人たちは一時期だけの事でいいなあ、なんて思ってしまいます。私のようなHDアレルギー持ちは、一年中薬を使ってひどいアレルギーを起こさないようにしなければなりませんが、花粉症の人は一年の一時期だけ気をつければ良いのですから、せめてその期間だけでも辛抱して、しっかりと治療を続けましょう。
私なんて、一年中両方の鼻が良く通っているなんて事は数える程しかありません。殆どどちらか一方の鼻は詰まっています。
妻と子供たちはスギ花粉症があって（私はスギはないのです）、スギの時期は鼻が詰まって苦しいと訴えますが、私なんか一年中詰まってますから慣れっこです。鼻で呼吸しにくかったら口で吸えば良いのですから（笑）。
日本人の4人に1人がかかっているといわれるスギ花粉症なので、人口が多いためテレビのニュースでも大きく取り上げられますが、もっとつらいアレルギーで悩んでいる人も大勢いるのですから、悲観せず前向きに病気に対抗していきましょう。