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★2005/03/08 Tue  レスタミンとセレスタミン

薬の話です。アレルギーに対して、レスタミンという薬とセレスタミンという薬が処方される事があります。名前が似ているので、同じような薬と思っている方がいますが、全く違う薬ですので注意してください。

レスタミンは以前もお話した、眠くなる古典的な第1世代の抗ヒスタミン剤です。蕁麻疹や、花粉症でもひどい症状に対して使われますが、基本的に、長く続けても大きな副作用はありません。

これに対して、セレスタミンはレスタミンにステロイドが混ぜてある薬です。以前お話したように、アレルギーに対してのステロイドの全身投与は、ひどい症状の時に短期間だけ使うのなら問題ないのですが、継続して使うとステロイドの副作用が問題になってきます。

以前、大学勤務中の事ですが、皮膚のかゆみに対して、セレスタミンを毎日、数年に亘って処方され内服していた方がいました。この方は、眼科にはステロイド白内障の手術のためいらしたのですが、その前に大腿骨頭壊死のため、整形外科で人工骨頭に換える手術を受けていました。

セレスタミンを処方続けて内服させていた医師は、一体何を考えていたのでしょうか?まさか、セレスタミンにステロイドが入っているのを知らないとは思えないのですが、ただの皮膚の痒みに毎日、数年に亘って内服させていたという事は、レスタミンと同じ抗ヒスタミン剤と思っていたと疑われても仕方がありません。

今でも時々、花粉症に対してセレスタミンを処方されているという方を診ることがあります。大概の方は、ひどい時だけ飲むように言われているそうですので、それはそれで良いとは思いますが、安易に使って良い薬ではない事は確かですので、皆さんもセレスタミンという薬が処方されたら、これはステロイドなんだと、心して飲んでくださいね。